Pathfinderプログラムを経て「教育系SaaS企業×業務委託」へのキャリアシフトを実現

キャリアシフトストーリー #6(榊紫さん)

· キャリアシフトストーリー

■あなたはいま、どのような仕事や働き方をしていますか?

業務委託常駐先である株式会社Schoo(スクー)の法人事業企画部門アシスタントとしてSalesforceの活用をはじめとした様々な方法で事業企画業務のサポートをしています。週5勤務のうち1日は半日勤務、原則リモート勤務をさせていただき、音楽のお仕事や学校支援ボランティアなど他の仕事や子どもとやってみたいことの実現に挑戦しています。

■Pathfinder(パスファインダー)プログラムに応募したきっかけを教えてください

まず、私はITについて詳しくはなく通信事業者での経験で得た知識程度で、Salesforceも前々職でユーザとして金額入力をするくらいでした。自身のスキルは今も「パソコンが苦手ではない」程度の認識です。

子どもの学校が新型コロナで休校となった際に当時はオンライン授業もなかったことを疑問に思い、学校教育現場のICT支援に応募し従事しました。先生と一緒にICTを取り入れたさまざまなテーマの授業指導案を検討するうち、ICTをどう使うかよりも何のために授業でICTを使うのか?という観点に惹かれ、さらにはシステムによる授業の改善や先生の業務軽減がこれからの課題であることに気づき、開発に興味を持ちました。また、新学習指導要領で開始されたプログラミングの授業をご支援した際に夢中でプログラミングに挑戦する子どもたちを目の当たりにして感じたのは、「何よりも大人が学ばなくては」ということでした。

この先進む方向を検討していたところ、WarisからのニュースレターでPathfinderのことを知りました。実は第1期も目にはしていましたが続けられるだろうかとの不安から応募には至らずチャンスを逃したこともあり、第2期募集中のタイミングで改めてSalesforceでの社会貢献やITで社会を変えるという目的に共感し、また就業サポートも心強く、異業種へのチャレンジも最後になるかもしれないと思い応募しました。

■講座を通して印象に残っている出来事や苦労したことについて教えてください

予想通りではありましたが、ITや営業の専門用語・Salesforce独自の思考や言語など、浸透するまでに苦労しました。Phase1で資格を取得するまではひたすら「試験に受かること」しか考えていなかったのですが、日々時間を何とか捻出して必死で勉強するうち思考のスピードや内容が変わってきたことや、念願かなって合格し、Phase2に進み環境構築等をしていくうちにSalesforceのシステムや開発の面白さを実感し、それはまたどのようなお仕事にも通じる「人と人とのコミュニケーション」を学んでいるということに気づいたときには、「今の仕事でこの知識を活かそうかな」と思ったくらい。(ですが、チャレンジすることもあきらめられず、年齢的にも最後のチャンスと思ってキャリアシフトにトライしました。)

何よりも、受講生の皆さんとのつながりを持てたことが嬉しかったです。試験までの日々の励まし合いや、わからないことを聞いたり教えたりという行為が自然発生し、仲間で助け合って乗り越えたことが一番印象的な思い出です。

■ミートアップイベントやその後の採用プロセスはいかがでしたか?

ミートアップでは様々な企業の方とお話ができて大変楽しく、また厳しい世界であることも実感しました。また、その前にPhase3でご用意いただいたキャリアカウンセリングを受講することもでき「自分がこれからどのように働いていきたいか、どのような未来を描いて生きていきたいか」をこれまでにないくらい考える機会をいただきました。

その結果、自分にとって大切なことややりたいことをあきらめない生き方であることに思い至りました。(第2期の賛同企業さんでは希望する就業形態と自分のスキルが合致するところが見つからなかったのと自分で決めた活動期限もせまっていたため、自分からエージェントさんにアクセスして現在の常駐先につないでいただきました。)

Phase3を自身の就労まで活用することはしませんでしたが、自分の棚卸をすることや「企業への応募は恋愛のようなもの、面接は告白のようなもの」というような究極の観点をSalesforceの詫間さんや仲間の皆様と語り合ったこと、自分にとって大変に貴重な経験でした。

■今後どんなことをやってみたいか、教えてください

現在Joinしている「株式会社Schoo」は「世の中から卒業をなくす」という全社Missionを掲げ、インターネットでの学びや教育を起点とした社会変革を目指しています。“「学び」には終わりはなく、学び続けることで社会が抱えている課題の解決速度が圧倒的に加速する”というお話に非常に強く共感しました。参画できることをとても誇りに思い、社会課題の解決に向かっていることを感じると同時に、自身も成長していくことが必須の緊張感をもって日々稼働しております。皆様の成長意欲が非常に高く学ばせていただくことばかりで、このような環境で働けることを本当にうれしく思います。

Phase2の演習で学んだ、課題に対し様々な観点から根気よく向き合い工程を細分化してロジカルにすすめることについて、もっとスキルアップ・スピードアップしたいと感じます。マーケティングに関する知識も得たくAccount Engagementの学習を始めました。

また、このような自分の経験を社会教育の観点で活用し、地域のつながりや活動の役に立ててみたいと思っています。地域社会・自治体の視点からも、社会人の「生涯学習」への参加率の低下が大きな課題となっています。予測不可能な時代において学習や他者との学びあいは不可欠であり、地域の中のそういった活動にもかかわっていきたいです。

■プログラムを利用してみてよかったこと、他の方にオススメしたいポイントを教えてください

現在「Salesforceを使用したデータ集計やレポートの設定など」という業務がメインですが、実際にかかわってみるとユーザとしての使用経験だけでなく、特にIT未経験という立場からはPathfinderプログラムを終えていなければ従事できなかったと感じています。

マネージャやメンバーの皆様からのご依頼に対しいかに迅速にご要望にそったご支援ができるのか、そのためにはどのようなデータをどの角度でSalesforceから取り出すか?といったPhase2の開発工程で得た知識や進め方が役立っています。直接的に認定アドミニストレータの資格を生かした就労ではありませんが自分のキャリアシフトには欠かせないものであったことと、その結果フルタイムに近い状態でありながら自分の時間も持つことができるという自分にとって理想の就労形態でお仕事ができていることが、受講して本当に良かったと感じることの一つです。

また私のこのエピソードについて、株式会社Schooから企業名の掲載をご快諾いただき、こうしてお話をさせていただくことについて大変素敵な事とおっしゃっていただきました。素晴らしい企業との接点ができたことも、よかったことの一つです。

自分にとって、Pathfinderプログラムは受講したらそれでOKというものではありませんでした。途中で(特にくじけそうなときに)何度も自分と向き合いSalesforceで(システムで)何がしたいのか、何をかなえたいのか?など、タフな時間も多く決して楽ではありませんでした。でも、それを仲間と一緒に超えていくことに挑戦してみたいと思われる方に、是非お勧めしたいと思っています。

 

■プロフィール 

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榊 紫(さかき ゆかり)さん

神奈川県平塚市出身。音楽大学を卒業後大手音楽教室にて幅広い年代を対象としたヴァイオリン教室の講師を10余年務めたのち、モバイル通信事業者代理店の窓口営業を経て法人営業部門での営業事務に従事。その後福祉関連企業採用部門サポートを経て、教育系企業の学校ICT支援員として都内小中学校のICT活用授業の支援に従事しつつ音楽活動を再開。ICT支援員2年目の夏からSalesforce Pathfinderプログラムに参加。10月に認定アドミニストレータ資格を取得。プログラム修了を経て、教育系SaaS企業での稼働および個人事業としての音楽活動を継続しています。

※この記事は2023年6月に作成いたしました。